
AICJ中学・高等学校は、「自立」と「貢献」を教育目標に掲げ、世界で活躍できる人材の育成に取り組んでいます。中学では英語イマージョン教育、高校では国際バカロレア(IB)の学びへとつなぎ、英語を学ぶだけでなく、英語で考え、学び、行動する力を育成。「TOEFL iBT® Open Possibilities プログラム(通称:TOPプログラム)」のSTAGE3認定を受け、世界へ挑戦する生徒たちの学びをさらに後押ししています。
AICJ中学・高等学校が目指すのは、自立した思考力や批判的思考力を身につけ、自らの力を社会のために生かせる人を育てることです。

「国際教育では、英語を学ぶことだけが目的ではありません。英語は、生徒たちが世界とつながるために必要なツールの一つです」と話すのは、デービッド・クーパー校長です。大切なのは、異なる文化を理解し、人とどのようにコミュニケーションをとるかを学ぶこと。そのため同校には、さまざまな国や地域にルーツを持つ教員が集まり、生徒たちは日常的に多様な文化や価値観に触れています。
その土台をつくるのが、中学校から始まる英語イマージョン教育です。英語科だけでなく、数学や体育などでも英語による授業を取り入れ、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」へと学びを広げていきます。入学時の英語力には幅がありますが、それぞれの習熟度に応じたクラスを設け、段階的に力を伸ばしています。
英語科主任のリチャード・デュプレシー先生は、上級クラスでは文法中心ではなく、テーマを通して現実の世界で使われる英語に触れ、自分の考えを表現することを重視していると説明します。「教科書のように話したり書いたりするのではなく、生徒自身が考え出す、実際の生きた英語です」。英語をほとんど話せずに入学し、力を伸ばしてIBで学び、大学進学へつなげた生徒もいます。
その成果は、TOEFL iBT®のスコアにも表れています。2025年度にAICJでTOEFL iBT®に挑戦した生徒の平均スコアは87.6※となっています。中学生の段階から受験する生徒もおり、英語を実際に使いながら学ぶ環境が、高校でより高度な学びに進むための力を育んでいます。
※TOEFL iBT®のスコア制度は2026年1月に改定され、現在はCEFRに対応した1~6のバンドスコア方式が採用されています。本記事中のスコアは改定前の0~120点方式によるものです。
中学校で培った英語力を土台に、高校ではそれぞれの進路に応じた学びへと進みます。国内大学進学を目指す東医コース、早慶/国立大コースに加え、英語で国際バカロレア(IB)の学びを深めるAIC IBディプロマコースを設置しています。
国際バカロレア(IB)は、世界各国で導入されている国際的な教育プログラムです。IBディプロマは世界各国の大学で入学資格や選考に活用されており、海外大学進学への道を広げることにもつながります。AICJは2009年、学校教育法第一条に定められた学校として西日本で初めてIB認定校となりました。AIC IBディプロマコースでは、高校1年生の2学期まで9か月間のPre-IB(IB準備プログラム)で学んだ後、高校1年生の3学期から2年間のIBディプロマ・プログラム(IBDP)が始まります。
IBDPでは、幅広い教科を学ぶとともに、物事の捉え方や知識そのものについて考える「TOK(知の理論)」、自ら設定したテーマを掘り下げて論文にまとめる「EE(課題論文)」、教室外での活動を通して学びを実践する「CAS(創造・活動・奉仕)」に取り組みます。
クーパー校長がIBの中でも特に高く評価しているのがCASです。学校から与えられた活動をこなすのではなく、生徒自身が「何をするか」を考え、実現に向けて行動します。
これまでには、戦争遺構や平和をテーマに独自のツアーを企画した生徒や、幼稚園で英語を教えた生徒、広島の代表としてハワイを訪れ、真珠湾と広島の双方の視点から戦争について考えた生徒もいました。平和公園で英語を使ってピースガイドとして活動する生徒もいます。

活動によっては、生徒自身が自治体や企業などに連絡し、協力を得ながら計画を形にしていきます。「責任は彼らにあります。もちろん私たちは助け、サポートし、導きますが、彼らのために何かをすることはありません」とクーパー校長。教室で身につけた知識やスキルを実社会で主体的に生かし、それを社会への貢献につなげる。そこには、AICJが掲げる「自立」と「貢献」の理念が表れています。
現在はIBを履修していない生徒にもCASへの参加機会を広げています。IBで培ってきた学びを、学校全体へと広げようとする取り組みです。
IBを通じて海外大学への進学という選択肢が広がるなか、AICJでは、出願に必要な英語力を証明する手段として、以前からTOEFL iBT®を活用してきました。卒業生の進路は欧米にとどまらず、マレーシア、ドイツ、オランダ、台湾、韓国など世界各地へと広がっています。
TOEFL iBT®は、進学のためだけの試験ではありません。デュプレシー先生は、各技能の結果から生徒の強みや課題を把握し、その後の指導にも生かしていると話します。例えば、語彙力があっても一貫した主張を組み立てることが苦手であればライティングを、スピーキングに課題があれば会話や議論の練習を重ねるなど、次の学びにつなげています。

IBで数学を英語で教える清水貴文先生は、IBとTOEFL iBT®の学びには共通する部分があると指摘します。IBでは、各学問分野で実際に使われる言葉や考え方に触れます。一方、TOEFL iBT®でも大学の講義などを想定したアカデミックな内容が扱われます。英語を語学として学ぶだけでなく、英語を使って学問に向き合ってきた経験が、TOEFL iBT®にもつながっているのです。

また、AICJはTOEFL iBT®の認可試験会場でもあります。ICT主任の浦山空仁先生は、TOEFL iBT®に敷居の高さを感じる生徒にとって、「慣れた環境、いつも見ている環境」で受験できることが、挑戦へのハードルを下げていると話します。英検などで力を伸ばしてきた生徒が次の目標としてTOEFL iBT®に挑戦し、自分の英語力を確かめることが、その先の進路に目を向けるきっかけにもなっています。
海外大学への進学も、英語での学びや挑戦を重ねるなかで、一人ひとりの選択肢になっていきます。しかし、入学時から海外大学への進学を決めている生徒ばかりではありません。中学から英語で学び、高校でIBの学びに触れる中で、自分も海外で学びたいと考える生徒が増えていくとクーパー校長は話します。
自分で考え、異なる背景を持つ人と対話し、学んだことを社会の中で生かしていく。その過程で、英語は生徒の世界を広げるツールとなります。中学から積み重ねてきた学びが、一人ひとりの進路の可能性を広げ、新たな挑戦へとつながっています。

2026年10月掲載
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