ETS Japan
TOEFL

TOEFL®テスト日本事務局

団体・教育関係者

東京都立小石川中等教育学校

Science Olympiadへの挑戦

第14回 科学の甲子園優勝校 東京都立小石川中等教育学校

~全米大会で堂々の Forensics 6位、Write It Do it 15位 の大健闘!~

ETS Japanは、全国の高校生が、理学・数学・情報等の複数分野で科学の力を競う「科学の甲子園全国大会(主催:科学技術振興機構=JST)」に協賛しています。この大会の優勝校には、全米の科学好きな高校生たちが集う「Science Olympiad」への参加資格と、2日間の英語研修が授与されます。
2025年3月に行われた「第14回大会」で優勝し、5月にネブラスカ州で開催された「Science Olympiad」に参加した東京都立小石川中等教育学校の生徒たちに、米国での印象的な出来事や競技の結果などについてお話を伺いました。(文中敬称略)

アメリカ⼈のコミュニティへの愛着の強さを感じた

―「Science Olympiad」参加のために渡⽶して、どんな印象を受けましたか。

亀田:何もかもが日本よりも規模が大きかったです。「Science Olympiad」の開催規模はもちろん、大学のスタジアムはプロのスタジアム並のサイズだし、空港で食べたハンバーガーやフライドポテトの量の多さは段違いでした。

長井:オープニングセレモニーでは、各州代表チームの入場に合わせて司会者がその州で起きたイノベーションを紹介していて、アメリカが科学の面で世界をリードしている国なのだと感じました。

日吉:自分の属しているコミュニティへの愛着が強い人が多い印象を受けました。開催場所となったネブラスカ大学はスクールカラーが赤でしたが、あらゆるものが赤だったし、「ネブラスカの誇る〜」という紹介の仕方を何度もしていました。他の州代表のチームも学校ごとにスクールカラーで服装を統一していました。「君たちの学校はスクールカラーはないの?」とも聞かれて、「ないです」と答えたら驚かれたりして…。そういったコミュニティへの愛着を表現する文化が新鮮に感じられました。

小石川中等教育学校
(写真左から:亀田 蒼太さん、冀 思暢さん、長井 琉晟さん、高井良 紘斗さん)

―事前に英語研修をしましたが、現地では英語でのコミュニケーションは思ったようにできましたか。

長井:正直、厳しかったです。競技が終わった後、僕たちが作ったロボットについていろいろ質問されたのですが、英語があまり得意ではないので答えられず困ってしまいました。相手の方がスマホでGoogle翻訳を使って見せてくれて、それで内容を理解して、なんとなくコミュニケーションが取れた感じですが、スマホがなかったら、会話ができなかったかもしれません。

日吉:生活面などでは基本的に困りはしなかったのですが、競技の時に問題で出てきた単語などがわからないこともあり、そういった場面では「科学英語」をもっと勉強しておけばよかったと思いました。

亀田:参加者のみなさんが、僕たちには基本的にゆっくり話してくれ、わかりやすく発音してくれました。エレベーターなどで会うと、「日本人?」と話しかけてきてくれて、日本人を歓迎してくれて、配慮してくれている感じがしました。

小石川中等教育学校
(写真左から:日吉 雪乃さん、赤澤 佑月さん、中島 瑞貴さん)

―パーティーではプレゼント交換もしましたか?

赤澤:キャラクターのグッズや扇子、タル、チョコレートなどをJSTからいただいていたので持参しました。あとは100均で調達した、寿司の形の消しゴムは好評でしたね。

中島:入場セレモニーで披露した刀のおもちゃが喜ばれました。Robot Tourで1位になった学校の生徒に渡し、彼らからはヤギの宇宙飛行士のイラストが背中に描かれたオリジナルシャツをもらいました。

長井:法被とコカ・コーラの着ぐるみを交換しました。⼊場セレモニーではコカ・コーラの⽣まれの地だと紹介されていたので、ジョージア州の学校だと思います。

Write it Do itは⽇本チームとしては史上最⾼位に
(参加者:中島 瑞貴さん、赤澤 佑月さん)

―競技内容について聞きます。Write it Do itの 2 ⼈は⽴派な成績を収めましたが、競技にはどのように挑みましたか。

小石川中等教育学校

赤澤:僕はWriter(書き手)を担当したのですが、事前に模擬問題を見て傾向をつかんでから本番に臨みました。でも、事前に見ていた問題よりはるかに難しい問題が出て、時間内に書き終わらなさそうだし、全てを表現するのは難しいと思いました。日本語は漢字、ひらがな、カタカナと表現が多様で情報をわかりやすく詰め込んでかけるので、伝えやすかったです。採点基準も見ていたので、全部あいまいに書くよりは、できるところを着実に書いて高得点を取るという戦略を立てました。

小石川中等教育学校

中島:昨年度からの傾向で二次元や模様などが出題されると予想していましたが、Doer(作り手)として実際に渡された指示では、いきなり木を立てるところからスタート。それはもう衝撃的でした。あとは、トランプを裏返しに並べてクリップで止めて立てるなど、カードに少し触れただけで作ったものがすぐに倒れたり、飛んでいったりしてしまうので、手先の器用さも求められました。2人で事前に認識合わせしていたはずが、実際には合っていなかったこともあり、察して作ることも必要で、時間内にいかに作り終えるかということが難しかったですね。

23位と健闘も、タイムオーバーは悔しかったRobot Tour(参加者:長井 琉晟さん、中島 瑞貴さん)

―Robot Tourは23位という好成績でした。競技に出てみて何を感じましたか。

小石川中等教育学校

長井:この競技は制限時間内にいかに正確に目的地にたどり着けるかを競います。正確性の部分では誤差1.5〜2センチだったので割とそれなりの戦いができたのですが、タイムは超過してしまいました。

中島:レースのようにタイムを競うのとも違い、制限時間に収めることが求められるので、ロボットを作る段階ではあまりスピードを重視せずにモーターを準備してしまっていました。プログラムで制御して、時間通りに速く走れるようにしたつもりだったのですが、失敗して結局遅くなってしまいました。

―他のチームはエンジンを何パターンか用意していましたか。

長井:優勝したチームは、すさまじく速く回るモーターを積んでいました。これには勝てないと思ったし、僕も同じモーター使いたかったです。準備期間も足りなくて、新しいモーターを試す時間もなかったので。

中島:まあ、それでもスーパーバイザーには、これまで出場した日本チームよりもよかったと褒められはしました。

とにかく時間が足りなかったForensics(参加者:冀 思暢さん、日吉 雪乃さん)

―Forensicsの2人は競技に出場してどうでしたか。

小石川中等教育学校

冀:早く終わっているチームもありましたが、とにかく時間が足りないというなかで挑みました。日本の大会とアメリカの大会では問題設定も少し違うようでした。事前に出題傾向を確認できてはいたので、その違いは割り切って対処しましたが、日本ではしたことのない実験をする場面もありました。実験方法はわかっていたので、試してはみたのですがわからないこともありました。

小石川中等教育学校

日吉:するべき実験が多く、時間が足りませんでした。アメリカのチームよりも易しい問題が出されていたようでしたが、それでも時間が足りないのだから、アメリカのみなさんは日頃からどれだけ練習を重ねているのだろうと思いました。顕微鏡などの器具類も日本で使い慣れたものと構造が違うものもあって、使い方に戸惑うこともありました。動物の毛の観察では、コウモリや牛、馬など何種類か書かれていましたが、東京では身近ではない動物が候補を見分けるのは、事前に練習もできないので難しかったです。

―そうした中でも上位の方に位置付けられたのはなぜだと思いますか。

日吉:曲がりなりにも問題は全問解くことができたからかもしれません。

冀:実験ができていたからでしょうか。配点の高いものが取れていたのもよかったと思います。

Opticsは難易度が高くて苦戦(参加者:亀田 蒼太さん、高井良 紘斗さん)

―Opticsは苦戦したそうですね。

小石川中等教育学校

亀田:筆記と実技があるのですが、筆記の難易度が本当に高かったです。専門的な内容を問われました。日本語の文献では出てこない望遠鏡の種類を答えさせる問題があったり、選択肢4つのうちの2つは日本語の文献には一切ないものだったり。実技の方では、4分間ですべての測定や設置をしなければなりません。練習段階では3分半ぐらいでできて、成功率も高かったので、これはいけるだろうと自信もあったのですが、いざ本番では、自分たちで考えていた以上にコース設定がシビアで、用意していた定規も間に入らない壁があったり、付箋を使って光の軌跡を作図する予定が、粘着性のある物質は使えなかったりというアクシデントもありました。

小石川中等教育学校

高井良:110問ある問題を60分の制限時間内で解くのですが、解いている途中で実技のために4分間呼び出されます。僕が選択問題、亀田くんが計算問題と手分けをして解きました。時間も足りないし、問題も難しいし、厳しかったですね。

今回の出場経験を将来にどのように生かしたいか

―今回の出場経験を踏まえて、来年度の参加チームへアドバイスをお願いします。

小石川中等教育学校

赤澤:地区大会と全国大会ではどの競技も問題レベルや内容が違うので、必ず全国大会の過去問を見て傾向をつかんでおくとよいと思います。

中島:とにかく早めに準備を始めること。作戦を練り直すこともできるし、ロボットなら機体の調整や部品の適合なども確認することもできます。

日吉:英語力は必要です。問題量がとても多いので、少なくとも英語を読むことに抵抗がない人がいたほうがいいと思います。あとは、Forensicsに出る場合は化学の用語、たとえば沈殿、酸化還元など英語でとっさに出てこないので、事前に覚えていくと理解も早いと思います。

亀田:本当に覚悟を持って臨むべきだと思います。Opticsは参考資料の持込可なのですが、僕たちは10枚程度の両面刷りの資料を準備していったところ、他のチームは広辞苑ぐらいの厚みのある資料を準備していました。準備するに越したことはありません。そうでないと筆記では手も足も出なくなります。

―自身の将来に今回の経験をどのように生かしたいですか。

小石川中等教育学校

赤澤:初めてアメリカに行きましたが、多様性が受け入れられている国であることを実感しました。僕自身も将来は海外で生活して、日本という国を外から見てみたいと思いました。

中島:日本も先進国だと思いますが、アメリカの研究規模の大きさや質の高さに驚きました。基礎研究をするのは日本の大学であっても、いずれは海外の大学院に進んだり、研究職に就いたりするなど、自分がやりたいことを突き詰めるには海外にも目を向けてみてもよいかもしれないと思いました。

長井:自分の英語のレベルではまだ海外の人との情報共有もままならないことがわかりました。それでも頑張れば目指せるレベルであることもわかったので、英語学習に力を入れようと思います。

高井良:とても難しい課題であったり、限られた時間であったり、険しい環境にあってもやるべきことはやらなければならない。そうなったときに、中途半端な心構えであったことは否めません。日々の生活から気持ちを引き締めてやっていこうと思いました。

―ありがとうございました。

2025年8月掲載

関西外国語大学

関西外国語大学

「外国語で学ぶ」時代を切り開く、新しい学びを追求して
Go FOR it! 語学の、その先へ。

関西外国語大学は太平洋戦争の終戦から3カ月後の1945年秋に、「これからは世界中の人々が協力し合い、力を合わせて生きていく世の中にしたい」という想いを外国語教育に託し、創立されました。
開学以来「国際人の育成」と「実学教育」の実践を柱に、日本と世界をつないでおり、現在55カ国・地域の395大学と協定を結んでいます。本学は世界というステージで活躍できる人々の育成に取り組んでゆきます。

神田外語大学 外国語学部 英米後学科

2025年8月掲載
佐取永基先生

広尾学園中学校・高等学校

2025年6月掲載
植松久恵先生・尾澤章浩先生

関西外国語大学

2023年7月掲載
小谷克則先生・内田真弓先生

東北大学

2022年1月掲載
岡田毅先生

APU"

2020年10月掲載【動画インタビュー】
出口治明学長

埼玉県立不動岡高等学校

2019年1月掲載
武正章校長、後藤範子先生、山下泰寛先生、田原佑介先生

明治大学

2016年7月掲載
山下佳江先生

桐蔭学園

2018年10月掲載
奥山則和先生

立教大学

2015年2月掲載
塚本伸一副総長