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三田国際学園 中学校・高等学校

三田国際学園中学校・高等学校

三田国際学園中学校・高等学校

グローバル時代に生きる子供たちを育てる

世田谷区にある私立中学校・高等学校。1902年の創立時より受け継がれる建学の精神を活かし、グローバル時代を迎えた2015年、校名変更・共学化と併せて教育改革を行った。“発想の自由人”というビジョンを掲げ、「考える力」を始めとする5つの力を伸ばす相互通行型授業を実践している。中学は3クラス、高校は4コース制。インターナショナルコース スタンダートは、長期・短期留学制度を整え、インターナショナルコース アドバンストでは、主要教科をAll Englishで実施している。

三田国際学園中学校・高等学校の楢島知哉先生に、英語教育についてインタビューさせていただきました。

ご自身の英語との関わりやご経験

楢島先生

楢島先生:中学生の頃から教員になりたいと思っており、高校3年生の時に好きで得意だった英語の教員になろうと決め、大学は外国語学部英語学科に進みました。しかし、正直なところ模範的な学生ではなかったこともあり「このまま英語の教員になってはまずい」と思い、大学卒業後は海外の大学院に留学しようと考えました。ところが留学費用が全く貯まっていなかったため、卒業後の2年間はアルバイトをしてお金を貯めることにしました。その間大学院について調べたり勉強をしたりしていましたが、あるとき海外の現地校で日本語を教えるプログラムがあることを知りました。将来日本で教員になるにあたり、大学院で学ぶか現地の学校で教員として働くかを天秤にかけ、私は日本語教員という道を選びました。そうした経緯で、オーストラリア、カナダ、イギリスの3か国の学校で子どもたちに日本語を教えるという経験をさせていただきました。

編集部:各々の国にはそれぞれの教育のポリシーがあると思いますが3か国で日本語を教えて印象深かったことはありますか。 

楢島先生:それぞれの国で私が滞在した地域では日本人はとても珍しく、日本人というだけで子どもたちが興味関心を持ってくれました。そういう意味では、子どもだけでなく大人に向けても、日本語や日本という国について良い形で伝えることができたのではないかと思っています。変な話ですが、日本から日本人がやってくるというだけで、ハリウッドからスターがやってくる程の大歓迎を受けまして、子どもたちが毎日行列を作って私に話しにくるような環境でした。そのため、日本語も非常に教えやすかったですし、子どもたちも興味を持って授業を受けてくれました。

編集部:どのぐらいの期間行かれていたのでしょうか。

楢島先生:オーストラリアとカナダにそれぞれ半年間いました。イギリスも当初は半年の予定でしたが、学校側から一人の教員として認めていただき1年間勤めることができたので、合計で丸2年になります。子どもたちに日本語を教えるというだけではなく、教員として働いたことで日本の教育システムとの違いも経験でき、大変勉強になりました。イギリスでは病欠で担任の先生が休まれている間、担任の代行も行ったり、英語の授業も担当しました。それらの経験が、今の自分のベースになっています。

編集部:日本の教育との違いを教えてください。

楢島先生:今の日本の教育の大きな問題の一つとして、学校教育の中で生徒たちが同一性・画一性を強く求められていることが挙げられると思います。一方、私が行った国の学校教育では、生徒一人ひとりの個性を学校の中で認めるような環境がありました。それは、あくまでも生徒が中心で教員は引き立て役という位置づけであり、いたく感銘を受けました。ところが日本に帰ってきた時、生徒が先生の話すことをひたすら聞いてノートをとり、暗記するといった一斉教育が行われているのを目の当たりにし、「これではいけない」という危機感を持ちました。このような経験から、自分が教育に携わる際には「常に生徒たちが主役である」ことを軸とし、現在も各々の個性を発揮できる環境を目指して実現している最中です。

貴校の国際化、英語教育の取り組み

楢島先生

楢島先生:本校を国際化するにあたり、まず我々にとって非常に大事だったのが、帰国生の受け入れでした。本校では国際生と呼んでいますが、彼らをできるだけ多く学校の中に取り入れることで、生徒間の国際化を図りました。現在では、1学年につき40名弱の国際生がインターナショナルクラスに在籍しています。ホームルームクラスは英語力にかかわらず編成され、各クラスに国際生が混在しているため、日常的に異文化交流や異文化理解を深めることができます。一方、英語の授業はStandard、Intermediate、Advancedの3段階に分かれています。Standardはゼロベースからの英語教育を行っており、国内の公立小学校に通っていた生徒が中心になります。ただ、ゼロベースとはいえ英語ができる生徒も多く、入学前に英検3級や準2級を取っている生徒もいます。Intermediateは3段階の真ん中というよりはAdvanced寄りで、英語でのコミュニケーションには問題がないものの、文法やライティングについては強化をする必要がある生徒たちです。Advancedには主に国際生が在籍しており、英語・数学・理科・社会の主要科目については、ネイティブスピーカーの教員によるオールイングリッシュの授業を受けることができます。学年単位でも、国際生は部活動や委員会で本科クラスやメディカルサイエンステクノロジークラスの生徒たちと交流する機会があるため、彼らが学校の中で国際化を進めている役割というのは非常に顕著に出ています。

編集部:いわゆるダイバーシティと言いますか、お互いが違う存在であるということを知るのは、すごく大事ですね。

楢島先生:学校全体で言いますとInternational Teacherと呼ばれる21名の常勤のネイティブスピーカーの教員の役割も非常に大きいです。本校はもともと100年以上の歴史を持つ女子校だったということもあり、伝統的・典型的な私立の学校だったと思います。しかし彼らがいることで、日本人教員も国際性やグローバリズムを当たり前のものとして受け入れることができるようになり、教員レベルでも国際化が起こっていると思います。生徒と同じように教員も壁を作ることなく、本校の教員として対等に働けるような環境を整備しています。そうすることで、International Teacherもやりがいや帰属意識を持って働いてくれています。

International Teacherは英語の授業においても、重要な役割を果たしています。インターナショナルクラスの英語の授業時間数は、中学1年生でも週に10コマと非常に多いのですが、International Teacherはそのうち7コマで関わっています。そのため、日本人教員ではカバーしきれなかった部分、例えばスピーキングやライティングなどのアウトプット活動を彼らに任せることで、非常に効果的な授業を行うことができています。さらに、オールイングリッシュの時間が増えることで、生徒たちのリスニングの力も着実に付いてきています。

また学校全体の特長として、相互通行型授業という授業スタイルを実践しています。従来型の一方通行的な教育ではなく、教員と生徒間/生徒間の相互通行であることで、自分の意見や考えをしっかりと発表できるような場を教育の中心に据えています。例えば、体育の授業でペアを組んでテニスをする際に、一人がサーブしてもう一人が動画を撮り、それを二人で編集して改善をするというアクティビティを取り入れています。ICTも活用しつつ様々な形のコミュニケーションやコネクションを繋ぎながら、授業の中で幅広い活動を行っています。

さらに、本校は教育目標の中にICTリテラシーも掲げています。生徒は入学時にiPadを購入しますが、教員も全員タブレット端末・PCを持っており、日本の中等教育ではまだ少ない「Apple Distinguished School」にも認定されています。例えば、ある英語の授業では反転授業として、生徒たちは自宅で各文法単元の動画を見てポイントをまとめ、翌日の授業でその文法項目について簡単におさらいをしたり、プレゼンテーションをしたり、小テストを受けたりします。その他英会話や英単語のアプリもどんどん活用してもらいますし、デジタル教科書も使います。公立小学校出身のある生徒は、英語をほとんど学んだことがなかったにもかかわらず、中学1年生の1学期に英検4級、2学期に3級、3学期に準2級を取得することができました。

楢島先生

編集部::外部の塾などに通うことなく、授業だけで成果が出せる環境であるのは素晴らしいことですね。授業の他に留学プログラムなどもあるのでしょうか。

楢島先生:私は国際教育も担当しているのですが、留学プログラムにも力を入れています。まず、高校のインターナショナルコース スタンダード(ICS)の生徒は、基本的に短期留学か長期留学のどちらかに参加します。1年間の長期留学は現在、ニュージーランドとアメリカ、カナダの3か国から選ぶことができます。また、たくさんの生徒・保護者が留学に対して強い思いを持っています。高校は一学年約240名の生徒がおり、学年によっても異なりますが、そのうち毎年約30~40名、今の高校1年生は約50名と、多くの生徒が長期留学に参加しています。留学の経験を通じて、卒業後の選択肢に海外の大学も含めるなど、生徒自身に自らの可能性を広げていってほしいと考えています。

 

メッセージをお願いします

―読者である団体・教職員のみなさんへのメッセージをお願いします。

楢島先生

楢島先生:現在、世界がこれほどグローバル化したことで、今までの英語教育の意義とこれからの時代に必要とされる英語教育の意義が、大きく変わってきています。時代の変化に合わせて、我々英語教員も常に自己研鑽をしないといけないと思います。英語教員は自身の英語力と英語教育力の2つの軸を持って戦っていかなければいけないと常に考えています。私自身、英語は今でも勉強し続けていますし、英語教育を学ぶために指導法のセミナーに参加したりしています。夢のような話かもしれませんが、将来的には日本人も当たり前のように英語ができるようになり、言語的なディスアドバンテージを負うことなく、世界の人々と対等に接することができるような社会作りに貢献したいと思います。日本の英語教育をさらに良いものにしていくためにも、常に研鑽を積み、とりわけ中等教育の英語教育において、英語力の土台をしっかりと築いていきたいと思います。

 

―どうもありがとうございました。

楢島知哉先生

三田国際学園中学校・高等学校
インターナショナル指導部長
英語科
JAOS公認 留学カウンセラー
楢島知哉先生

東京都出身。大学を卒業後オーストラリア・カナダ・イギリスの3カ国に渡り、各国の現地校にて日本語教師として勤務。帰国後複数の私立中高一貫校で勤務した後、平成26年4月より戸板女子中学高校(現三田国際学園中学高校)に奉職。現在インターナショナル指導部長として学園のグローバル教育を推進している。
趣味は旅行。世界36か国、47都道県に行ったことがある。

2020年4月掲載

上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。

 

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三田国際学園中学校・高等学校

グローバル時代に生きる子供たちを育てる

世田谷区にある私立中学校・高等学校。1902年の創立時より受け継がれる建学の精神を活かし、グローバル時代を迎えた2015年、校名変更・共学化と併せて教育改革を行った。“発想の自由人”というビジョンを掲げ、「考える力」を始めとする5つの力を伸ばす相互通行型授業を実践している。中学は3クラス、高校は4コース制。インターナショナルコース スタンダートは、長期・短期留学制度を整え、インターナショナルコース アドバンストでは、主要教科をAll Englishで実施している。

埼玉県立不動岡高等学校

2019年1月掲載
武正章校長、後藤範子先生、山下泰寛先生、田原佑介先生

明治大学

2016年7月掲載
経営学部 教授 | 山下佳江先生

桐蔭学園

2018年10月掲載
グローバル教育センター センター長 | 奥山則和先生

立教大学

2015年2月掲載
副総長 | 塚本伸一先生

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