ETS Japan
TOEFL

TOEFL®テスト日本事務局

団体・教育関係者

インタビュー
Recognized English Skills Educator認定者

都内大学 英語学習アドバイザー新垣 裕子 先生

上智大学 英語学習アドバイザー
新垣 裕子 先生

英語との関わり

国語の先生になろうと思い、大学では国文学科で学び高校の教員免許も取ったのですが、いざ大学を卒業する時に「本当に先生でいいのか」と悩んでしまいました。恩師に相談に行っところ、「教員になる前に1回社会に出た方が良い」とアドバイスをいただき、さらに悩むことに。父から「この機会に今しかできないことをしてみたらいい」と背中を押してもらい、ずっと抱いていた「翻訳なしに洋書が読めるようになりたい」という夢を叶えようと、オーストラリアに留学することにしました。

当時はTOEIC300点ほどでしたが、私費留学でオーストラリアの語学学校に入学しました。せっかく学ぶのであれば何か形に残るものを得てから帰国したいと思っていましたので、TESOLを取得しようと語学学校からTAFEに入学し、約2年間の留学を終えて帰国しました。語学学校では英日辞書を禁止されていたこともあり、帰国後、日本語と英語が結びつかず中途半端に感じることがあって、日本語と英語を繋ぐ勉強をしたいと思い始めました。私は沖縄県出身なのですが、ちょうど沖縄県の国費事業で通訳を学べる研修プログラムがあり、応募したところ運よく受かって1年間通訳学校に通えることになりました。研修終了後には学んだことを県に還元する機会をいただき、沖縄に戻り県の語学センターで開講されていた通訳講座で教え始めました。それが英語を教える始まりでした。

そのセンターには、社会人対象の「英語を英語で学べる」クラスがあり、そこで初級クラスの担任を持つことになりました。担任ということで様々な学習相談を受ける機会もあり、知識を広げる必要性を感じるようになってきたちょうどその時、英語学習アドバイザーの資格ESAC®のことを教えてもらいました。アドバイスを体系的にできるようになるのではないかと考えてESAC®を取得したのですが、今はその資格を活かして都内の大学などで英語学習アドバイザーとしてアドバイジングや色々な講座を担当しています。

TOEFL iBTについて

― TOEFL iBTを受験された理由

仕事で必要になってきたのと、自身の英語力のブラッシュアップをしたかったというのが理由です。自分はどれぐらい出来るんだろうという興味や好奇心もありました。

今まで社会人の方を対象に教えていたこともあり、TOEIC講座を担当したり、TOEICに関する学習相談を多く受けたりしていて、私自身も学習や受験を重ねてきました。ただTOEFL iBTはほとんど相談を受けることがなかったことをいいことに逃げていました。

―TOEFL iBTは何回受験されましたか

TOEFLは会場で1回受験しました。有料模試を何回か受験して経験を積んだつもりで会場に行きましたが、やはり本試験は違いますね。環境面でも、やはり体験してみないと分からないこともたくさんあるんだなと思いました。これからさらに経験値を積みたいと思います。

―TOEFL iBT以外にも受験されたテストはありますか

英検1級、また留学中にケンブリッジ英検を受けました。それとTOEIC L&R、S&Wなども複数回受験しています。

― TOEFL iBTが他のテストと違うと感じるところはありますか

統合的なスキルを測るIntegrated tasksが凄いなと思います。TOEFLの勉強を始めた時にIntegrated tasksを見て「これが本当に英語を使うこと」だとすごく感じて面白いなと思いました。まさに英語を道具として使っている感じ。総合的な英語力を身につけるには4技能とプラス支えになる文法、語彙や発音をバランスよく補強することが必要ですよね。Integrated tasksを通じて自分の英語バランスや課題を確認できるなと思いました。

TOEFL対策の学習相談では、「Writingが苦手だけどスコアを伸ばしたい」といった相談をよく受けるのですが、その場合、相談者の英語バランスを分析して「本当にWritingスキルが課題なのか」というのを確認するために色々と相談者に質問を投げ掛けます。そうやって話をしていると、相談者ご本人も自分の英語力を多角的に分析し始めるんです。Listening、Readingなどそれぞれの技能、スコアがある。でもそれを一緒にしたときにどうなるのか。全部バラバラではなく繋がっているんだということに気付ける、とても良い問題だと思います。
また、まとめる力が特徴的だと思います。詳細が取れても全体としてのつながりを理解していないと迷子になっちゃう。実際の講義でもそうですよね。例えば、先生のおっしゃっていた一部分だけを理解しても、全体の講義の流れがわからないと正しく学んだことにはならない。本当に実践的なテストだと感じます。

 

ワークショップに参加をされた理由

以前のPropellワークショップは2回オンラインで受講したのですが、その頃はTOEFLのことを実体験として知りませんでした。その後、様々な市販の教材を学習し模試も受験しましたが、そこから得た情報やPropellで学んだことをきちんと自分で消化できていないと感じることが多々ありました。実際にテストを受験し、色々と疑問が湧いたり、受験生の気持ちを感じたりしてからワークショップをもう1回受けようと思っていたので、今回参加を決めました。

―ワークショップでご自身の指導に役立てられることはありましたか

まず、テキストの内容が凄いなと思いました。あれを読むだけでTOEFLに対する疑問がどんどん晴れました。Learning objectivesには、テストの設問とその設問の学習目標の関係性がちゃんと提示されてクリアに書かれているので、留学を目指す学習者に対して「留学先の学校で必要になるこのスキルを習得するために、TOEFLのこの問題を使って学習するといいよ」と安心して伝えられるようになったことはすごく大きいです。市販のテキストの中の様々な情報を自分でまとめられきれずにいましたが、あのテキストのおかげで色んなことがストンと落ちました。

また実際にワークショップに参加をして、とても楽しかったんですね。改めて「英語を学ぶって楽しいな」「英語を使ってコミュニケーションを取るのって楽しいな」と強く感じられたのが大きかったです。昔、教育実習で恩師から言われた「うまく教えられると思うなよ。楽しんで教えろ」「学びの楽しさは絶対に伝達するからそこを大事にしなさい」という教えが私の中に生きているのもあり、楽しく教えるということを常に大切にしてきました。今回担当されていた五十峰先生がリラックスした雰囲気で本当に楽しそうに教えていらっしゃって、私たちもとても楽しく学べたので、素敵なロールモデルに出会えたのもとても嬉しかったです。

認定制度に申請された理由

自分のモチベーションのためが一番大きいです。目標がないと頑張れないタイプなのでそのために活用させていただきました。取得することで勉強を継続していきたいと思います。

メッセージ

TOEFLに対して、「安心して信じられる正しい情報はどこから得ればいいのだろう」「どうやって教えたらいいのだろう」と私のように迷って、悩んでいる先生がいらっしゃったら、ワークショップへの参加をお勧めしたいです。1次情報でしっかりとテストについて学ぶことで、安心して自信を持って教えられると思います。また参加をして他の先生方のレベルの高さに衝撃を受けました。グループで一緒になった先生がとても丁寧に個々の意見をまとめて一人ひとりにコメントをくださるなど、素敵なロールモデルに出会える場にもなりました。そういう意味でも刺激的な経験になると思います。

 

上智大学 英語学習アドバイザー
新垣 裕子 先生 プロフィール

文学部国文学科卒業後、オーストラリアで2年間語学留学を経験し、現地でTESOLを取得。英語学習アドバイザー(ESAC®認定マスター)、JAOS認定留学カウンセラー資格を持ち、英語学習アドバイザーとして関東地区の大学、企業にて学習アドバイジングや各種試験対策など幅広い講座を担当。

2024年6月掲載

上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。

 

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